まだら猫の毎日明るく元気よく日記

生活について書きます。

日記

[essay]無題

無意識なんて無い方が楽だろう。動物的に生きる方が楽だ。疑いようもなく、生きやすいし、悩みは具体的な行動の秩序で解決される。

働き始めて、毎日が常にコミュニケーションの場に身体を晒されるようになった。それが、この4年間で最も大きな変化だ。それに伴って、感じ方のチャンネルも、思考も、思考の領域も変化した。随分と動物的になったし、言語そのものを問う姿勢は後退した。

一歩、言語を成り立たせている側へ足を踏み入れると(それは自閉的になるということだ)、日常のコミュニケーションがキツくなる。およそ共通とされている記号の世界から一歩身を引くことになる。それは、人とは異なる衣装を身につけることに似ている。輪郭を強く持って、身体を強くすることで、可能になるようなものに思える。

音楽は恐ろしいものだ、と夏に書いた。音楽も一つの言語だから、ある一片の詩を読んで起こることと同様のことが起きる。翻って、また言語というものも恐ろしいものだ。どちらの側に足を置いている方が楽しいかと言われれば、危険な側に足を置きながら(音楽もそうだが)人々をハッキングしていく方が(犯していくほうが)楽しいと感じる。