まだら猫の毎日明るく元気よく日記

生活について書きます。

同窓会に行った

高校の同窓会で、銀座に行った。有楽町駅に着いた時はまだ明るく、16時頃だった。駅前の三省堂で本を眺めながら時間を過ごし、コンビニでおにぎりを一つ買ってからプロントに入って、買ったばかりの水野和夫の新書を読んだ。コンビニ店員の接客態度はイマイチだったが、コンビニ店員の接客に質を求める方もどうかしている、とか考えながら1時間くらいで7割ほど読んだ。いかに資本主義社会が終わる寸前であるのかを書いている本だったが、今後の展望については「わからない」と書いてあった。私はその箇所にボールペンで二重に線を引き、席を立った。同じく同窓会に出るために時間を過ごしている旧友がいるのではないか、と店内を何度か見渡してみたけれど、知っている顔はいなかった。そりゃそうだ。

まだ同窓会が始まるまで1時間あったので、会場を確認してからハブに入った。とても緊張していた。アルコールを引っ掛けていけば落ち着くだろうと思って、強い酒を注文した。ここ最近では珍しく安易な考え方をしたと思う。それくらいには緊張していた。自己紹介をしろと言われたらどうしようフリーターだし、とか、前回のように酔って記憶を無くしたらどうしようとか、そういう心配事だ。要するに楽しみにし過ぎていて緊張していた。酔いが回るのも早かった。若干酔った状態で同窓会に臨んだ。

同窓会は和やかに進んだ。途中で結婚の報告が何人からかあった。27とはそういう歳だ。出てくる酒と料理、サービスも素晴らしかった。店員はしれっと結婚式のサクラに呼んでもうまく馴染めそうな人たちばかりだった。医者、弁護士、教師、漫画家、サラリーマン、色んな人らがそれぞれ違う畑で頑張っている話を聞いた。そもそも、私のようにフラフラしている人間は同窓会のような場には顔を出さないのかもしれない。友人の一人も「俺は機が熟してないから行けないよ」と言っていた。自意識の問題だが、それでも、同窓会に来ない選択をした人たちの気持ちを少し考える。好き嫌いで来ない人たちは別として、私が気掛かりなのは、つき詰めると、その先にあるのは引きこもりであるような人たちのことだ。

案の定、私は酔ってしまったので、せっかく漫画家デビューを飾った同期の人と色々話をしたと思うものの、内容を全て忘れてしまった。前回の同窓会では、話をした内容を忘れた上に、カラオケ以降の記憶も忘れ、更にコートと鞄を電車の中に忘れ、目が覚めた時にはシャツ一枚で総武線の各駅停車の千葉-中野間を反復していた。だから今回は理性を研ぎ澄まし、細心の注意を払いながら帰宅した。私はコートを着て、鞄を持っていることを確認して帰宅した。偉大なる進歩だと思う。次回は話した内容を覚えて帰ることが目標だ。