まだら猫の毎日明るく元気よく日記

生活について書きます。

今年一年を振り返って(ピアノ編)

ちょうど1年半前、つまり2017年の夏にまたピアノを触り始めて、今年2018年は30年間生きてきた中で間違いなく1番ピアノを弾いた1年だった。たぶん鍵盤に触れなかった日は10日くらいだったと思う。仕事から帰って毎日1〜2時間、休みの日はそれ以上、毎日鍵盤の前に座った。改めて振り返ると、よく弾いたなと思う(ヴィオラの本番も数えてみると10回ほどあった)。10数年ブランクがあり、まずはそのブランクを埋めること、と取り組んでいたのが1年前だった。今もまだ、その空白期間が埋まったとは感じられないけれども、徐々に、指も、身体の感覚も、戻ってきたように感じる。あるいは、ある部分では既にかつての自分は乗り越えたような気もする。オーケストラと室内楽の奏者として経験を積み重ねて、音楽に対する理解や譜面を読む能力というのは上積みされていると思うし、自分に対して要求するレベルも、音も、かつての自分からは想像できないものだ。だから、単純な比較は困難だ。
ともかく、もうブランク云々の話は言い訳にはならないところまで来たし、言い訳にしてはいけない。このことがこの1年間で1番はっきりしたことかもしれない。
今年の1年で最も大きな契機になったのはベートーヴェンに取り組み始めた5月頃だったと思う。ブランクがあるし、と躊躇する気持ちもあってバッハとモーツァルトをしつこく練習していたけれど、一気に色んな感覚が育っていくのを日々感じた。テンペスト然り、悲愴然り、さらい始めた最初の日には、和声の移り変わりが美し過ぎて弾きながら涙したのだった(本当の話だ)。
依然目標とするような演奏には全然届かないのだけれど、それでも徐々にイメージと全身が連動していく様を自分自身で感じ取ることができるようになり、姿勢が安定し始めたのもベートーヴェンに取り組んでからのことだった。テクニック的な部分ではベートーヴェンに取り組めたことが1番の自分を高めてくれたと思う。取り組んだ曲を列記するとこんな感じになる。

今年取り組んだ曲

  • Mozart k311 3mov(通年)
  • Mozart k331 全楽章
  • Bach sinfonia 1, 12, 15
  • Bach partita no.1(通年)
  • Beethoven sonata no.8(全楽章)
  • Beethoven sonata no.17 3mov
  • Beethoven sonava no.23(全楽章←now)
  • Mendelssohn piano trio op49 1mov
  • Brahms op79-1

感想

昨年の暮れに、ぼんやりと来年の下半期はベートーヴェンにまた取り組めればいいなぁ、と思っていた。これに関しては概ね予定通り。ブラームスのラプソディまで来れて、気持ちが大きくなってメントリまで練習してしまった。もちろん人前で弾くとボロボロになるレベルだけども、でも音は並ぶし指は動く。毎日、練習始めにはスケールを何調か弾き、アルペジオを弾き、与えられた課題であるブラームスの練習曲で指の訓練をし、いくつかバッハを弾く。ここまでがルーティン。たしかに、同じ量を練習したら10歳の頃の自分の方がとてつもなく上達は早いのかもしれないけれど、でも30になった俺もそんなに負けてないだろう、と事あるごとに問いかけつつ。

2019年は

2019年も、とにかく継続することだ。2時間練習して、得るものが無かったと感じた日は無いし、何らかの(それが未来から振り返れば後退かもしれないが)気づきや発見がある。緊張しても大崩れしないように(ヴィオラでは10年かかった)なること、そのためのその他の部分(食事、睡眠、健康、仕事)を疎かにしないこと!そして友人や仲間を大事にすること。
今まで取り組んだ曲のいくつかはこのまま継続して取り組むことになる。年度末が1つの区切りになる。職場で異動があれば、四月以降は弾く時間が減ってしまうかもしれないけれど、ここまで来たのだから、少しでも長い時間鍵盤に触れる時間を作りたいと思う。ベートーヴェンソナタをもう何曲か、その後にはショパン(弾くだけなら弾けるだろう)、ハンマークラヴィーアまで辿り着ければ、違う景色が見えてくるんじゃないかと思う。