たもたす。

人文系が好きなアラサー社会人です。読んだ本、観た映画、日々の記録。好きなピアニストはリパッティ。

2015/01/02

 バイトを上がってから一時間、近所の喫茶店で本を読みました。最近の、普通の人が手に取るような小説を読みたいと思ったので、川上未映子をチョイスしました。まだ真ん中までしか読んでいませんが、とても落ち着きます。「社会で普通に生きている善良な人とはこういう者だ」と思える人が描かれているからです。もちろん、私にとって、です。
 私の家の近くにはドトールもあります。そのドトールにもよく行きますが、流れているBGMの音量が大きめなので、長居はしません。そして最近は毎回、おなじ初老の爺さんが毎回おなじ場所に座って、本を積み上げて何かをノートに書き付けています。煙草はWESTの6mgで、お手洗いに行く隙によくよくそのノートを見ると、ボールペンで一面真っ赤に塗られています。毎回です。時々「生きること自体への情熱」「私は確信犯です」などと店内に響く声で独り言を言い、その度に店内が静まりかえります。興味深い対象ではありますが、やはり警戒してしまいます。他人に危害を与えてはいませんが、いきなり刃物を出して暴れる可能性も0とは言えない感じなので、あまり近づきたくありません。
 この時、私は自分の感覚、具体的には何をキモいと思うか、何を普通でないと思うか、不安に思うかということが、社会的に作られたもの(あるいは自分からそう思おうと積極的に選択している感情)であることを強く意識し、ぞっとしました。「普通でない者」というカテゴリーは、ドトールに居合わせた私たちが協力して作り上げているものだ、と体で感じました。
 「普通」はここ数年のテーマなのでまた掘り下げたいと思います。